JRS会員の皆様へ 
         米国北西部ツツジ ・ シャクナゲ視察報告(前編)
                                        視 察 団 団 長 藤 原 勝 壽


  今回の米国のツツジ・シャクナゲ視察は、ノースウェストと呼ばれる米国北西部のシアトル、ポートランドのツ
  ツジ・シャクナゲ庭園の見学を行った。視察概要は次のとおりである。

1.目的:米国北西部のツツジ・シャクナゲ庭園の視察
  シアトル、ポートランドのツツジ・シャクナゲ庭園9か所を視察した。前篇では@〜B、後編でC〜Hの庭園の
  視察結果を報告する。                   

   【 前 編 】
 【写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。】
 @Rhododendron Species Botanic Garden
   (ARSシャクナゲ原種財団)シアトル
 AMeerkerk Rhododendron Gardens
   (ミヤーカーク・シャクナゲ庭園)シアトル
 BSmuggler’s Cove Nursery
   (スマッグラー園芸)シアトル
No1. ARS原種財団入口広場、後方の紫花のツツジはR.Augustinii
   (以下の庭園は後編で報告します)
 CWarren Berg Private Garden
  (ウォーレン・バーグ・個人庭園)シアトル
 DJune Sinclair Private Garden
  (ジューン・シンクレア・個人庭園)シアトル
 EPort Townsend市訪問(矢代誉見学)
 FCecil & Molly Smith Garden
  (セシル&モリー・スミス夫妻の個人庭園)ポートランド No2. ヤクシマ姫ひかげの大株 R.keiskei
 GGreer Garden
  (グリアー園芸)ポートランド
 HCrystal Springs Rhododendron Gardens
  (クリスタル・スプリングス・シャクナゲ庭園)ポートランド
2.期間:2008年5月10日(土)〜5月17日(土)の8日間
3.主催:日本ツツジ・シャクナゲ協会(JRS)
4.視察日程:別表日程表のとおり No3. R.williamsianum


【米国北西部のシャクナゲ庭園視察】
@Rhododendron Species Botanic Garden(ARSシャクナゲ原種財団)
2252 South 336St., Federal Way, Washington 98003
 ツツジ・シャクナゲの原種をヒマラヤ、雲南等の世界中 難物のプロテオイデス、ヤクシマシャクナゲ等の原種が
から約450種類を収集して、約9ヘクタールの庭園に野 種が次々と目を楽しませてくれる。緯度は日本の樺太ぐ
生のごとく植栽している。正面入り口の広場では今春のシ らいに相当し、植栽しているツツジ・シャクナゲ類は元
ャクナゲ祭りが開催され、ARS受賞の花が展示されてい 気がよい。アルパパイン・ガーデンにはヒマラヤの青い
た。売店脇の庭園遊歩道入口から入場して、ガーデン・ロ ケシが咲いていた。
ードに沿って進むと、大葉シャクナゲのファルコネリー、

No4 R. sinofalconeri No5. R. pseudochrysanthum

No6. R. proteoides No7. 日本のミヤマキリシマR. kiusianum

No8. 日本のヤクシマシャクナゲ
         R. degronianum ssp. yakushimanum  
No9. 原種財団での育苗風景A角型の深いポットに
   植えられている。

No10. 原種財団での育苗風景B用土は(山砂50%  
    +バーク粉50%).
No11. .ミヤーカーク・シャクナゲ庭園支配人のKristi

No12. 原種財団での育苗風景C潅水 No13. グリーンハウス内部(角型ポット育苗)

 バックヤードのグリーンハウスでは、実生苗の栽培も た。上置かれていた。露地に雑草防止のシートを敷き詰
見学できた。学できた。実生皿は浅く、実生床はバーク め、その上に整然と並べられており管理の良さをうかが
粉を含んだ木質チチップの細粉で、米粒大の山砂が極少 わせている。実生苗が成長すると、丸丸型のポットに植
量混合されていた。植え替え用土は大豆ぐらいの大きさ え替えられる。大きな丸型ポットに植え替えられたもの
の山砂50%とバーク粉を含んだ木質チップで実生床よ は、木質粉が約半分入っているせいか、容積の割には軽
り少し大きめの細粉50%を混合したものであった。 い感じがした。グリーハウスに隣接してラスハウスがあ
 ポットは底の深い角型のもので、容積を増やしている り、ここにはビレアがたくさん植栽されていた。ラスハ
ことがうかがえる。育苗床には温水のパイプが敷設され ウスと向い合せに、原種財団の事務所があり、ここでは
ており、冬季の加温がきるようになっていた。 案内の原 ツツジ・シャクナゲ類の図書並びに各種資料が所蔵され
種財団ボランティアの方が潅水の実演をしてくれた。植 ていた。小生は早速、原種財団の入会手続きをさせてい
え広げた実生苗は別棟のグリーハウスに置かれていた。 ただいた
露地に雑草防止のシートを敷き詰め、その上置かれてい

No14. グリーンハウス内部(丸型ポット育苗) No15. ビレアのグリーンハウス

AMeerkerk Rhododendron Gardens(ミヤーカーク・シャクナゲ庭園)
3531 S. Meerkerk Lane PO Box 154, Greenbank, Washington 98253
 アン&マックス・ミヤーカークご夫妻の個人庭園である。英国のエクスバリー・ガーデンを参考にして作庭した庭
園で、2ヘクタールの敷地にシャクナゲとアザレアを植栽して一般に開放している。

No16.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景 No17.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景

No18.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景

No19.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景


No20.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景

No21.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景


No22.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景 No23.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園R. hodgsonii

No24.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景 No25.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景

No26.  ミヤーカーク・シャクナゲ庭園風景 No27.  ミヤーカーク・シャクナゲ祭りのメンバーと共に

 シアトルから専用車でフェリーを乗り継いでWhidbey るようである。庭園の奥の谷には野生種の原種ケサンゲ
島に渡り庭園に到着すると、庭園支配人のKristi O’D ア、ファルコネリー等の大葉シャクナゲコーナーを作庭
onnell女史に迎えていただいた。遊歩道に沿って歩くと し始めていた。庭園のイベントとしては、シャクナゲ祭
、主として見栄えのする花の交配種を植栽して、一般の り、音楽祭、シャクナゲ販売等を企画して、一般入場者
方々が楽しめるように工夫されている。後述の日系Frnk の庭園訪問を歓迎していた。視察当日は、シャクナゲ祭
藤岡氏交配のシャクナゲを多く取り入れている。後述の りで音楽が流れ、大葉シャクナゲ、プロテオイデス等の
日系Frnk藤岡氏交配のシャクナゲを多く取り入れている 販売が行われていた。


BSmuggler’s Cove Nursery(スマッグラー園芸)
4636 RhodieLaneFreeland, Washington 98249
フランク・フジオカ氏の経営するシャクナゲ園芸であ 学の多くの方々の目を楽しませている。先述のMeerkerk
る。主として交配種を実生して圃場で試験栽培して、 Rhododendron Gardens(ミヤーカーク・シャクナゲ庭園)
花の美しいものを選抜している。増殖は芽接ぎにより はすぐ近くにあり、その代表的な庭園である。また、A
行っているようであるフランク氏が開発した交配種は、 RSの支部例会などで新作品種の紹介等を行っているよ
ARSの銅メダルを受賞するなど、センスの良さをう うである。ちなみに、この地域のシャクナゲ個人庭園の
かがわせている。また、ARS Whidbey Island支部 見学は時期が限られており、2008年の最適な時期は概ね
の役員も務めている。フランク・フジオカ氏が開発し 5月10日〜16日頃であった。個人庭園ごとに見学日
た交配種は、近隣の個人庭園に広く植栽され、庭園見 と時刻が異なっているので、訪問される方は訪問先に確
認が必要です。

No28.  フランク藤岡フォームA(1657)

No29.  フランク藤岡フォームB(1658)

No30.  フランク藤岡フォームC(1661) No31.  フランク藤岡邸の庭園(1667)

No32.  フランク藤岡邸の庭園(1668) No33.  フランク藤岡フォームD(1673)

No34.  フランク藤岡フォームE(1675) No35.  フランク藤岡フォームF(1679)

No36.  フランク藤岡邸R. roxieanum (1688) No37.  フランク藤岡邸R. proteoides (1693)

No38.  フランク藤岡邸の実生育苗(1701) No39.  フランク藤岡邸の圃場(1709)